できない自分からできる自分へ!ソリューション・フォーカスト・アプローチ実践ガイド

ソリューション・フォーカスト・アプローチ(Solution Focused Approach)は、クライエントの「問題」ではなく「解決」に焦点を当てる心理療法です。本記事では、その基本概念・目標設定の方法・代表的な質問技法・実践の流れ・活用事例を心理カウンセラーの私がわかりやすく解説します。

目次

ソリューション・フォーカスト・アプローチとは?基本概念と特徴

ソリューション・フォーカスト・アプローチは、従来の「問題の原因を探る」スタイルとは異なり、クライエントの強みや資源に焦点を当てる点が特徴です。カウンセラーは「解決する力はすでにクライエントの中にある」と信じ、その力を引き出すサポート役を担います。

問題ではなく解決に目を向けることで、クライエントは「できない自分」から「できる自分」へと変化していきます。

事例
例えば、「人前で話すのが苦手」という相談者がいたとします。従来のアプローチなら「なぜ苦手になったのか?」を掘り下げますが、ソリューション・フォーカスト・アプローチでは「これまで人前で少しでもうまく話せた経験はあるか?」に焦点を当てます。過去に友人の前で冗談を言って笑いを取れた経験を思い出した相談者は、「自分にも人を楽しませる力がある」と気づき、前向きに改善へ取り組むことができました。

目標設定の考え方「ウェルフォームド・ゴール」

このアプローチでは、カウンセリングの目標を「問題が解決した後の状態」として設定します。これを専門用語でウェルフォームド・ゴールと呼びます。

  • クライエントが「重要だ」と感じることが目標の中心になる
  • カウンセラーの価値観で誘導せず、クライエントの希望を尊重する

このプロセスにより、クライエントは自分の未来を主体的に選べる安心感を得て、変化に向けた意欲が高まります。

事例
学校に行きづらい中学生のケースでは、「不登校をやめる」ではなく「学校に行ったときに安心できる自分」をゴールに設定しました。生徒本人が「一人で教室に入るのは不安だから、まずは先生と一緒に行けるようになりたい」と具体的な未来像を描いたことで、登校への第一歩が自然に踏み出せたのです。

クライエントの力を引き出す質問技法(3つのテクニック)

ソリューション・フォーカスト・アプローチで特に有名な質問法は以下の3つです。

  • ミラクル・クエスチョン:「もし明日、奇跡が起きて問題が解決していたとしたら、どんな変化がありますか?」
  • コーピング・クエスチョン:「これまでに、どんな工夫で困難を乗り越えてきましたか?」
  • スケーリング・クエスチョン:「0〜10のスケールで今の状態はどれくらいですか?」

これらの質問により、クライエントは自分自身の中にある資源や可能性に気づき、自然に前進する力を得ます。

事例
仕事のストレスで相談に来た会社員に「今のしんどさを10段階で表すといくつですか?」と尋ねたところ、「8」と回答。さらに「7に下がるためにできる小さな工夫は?」と聞くと、「帰宅後にスマホを置いて休むこと」と答えました。次回のセッションで「6くらいに下がった」と報告し、自信を持って次の工夫に取り組めるようになったのです。

実践の流れとフィードバックの工夫

セッションの流れは以下のようになります。

  1. 初回:問題の概要・ウェルフォームド・ゴール・長所・例外を共有
  2. 2回目以降:進展や変化を確認し、解決に向けた道を構築

特徴的なのはセッション終盤に5〜10分の休憩を挟む点です。この間にカウンセラーはフィードバックを整理します。内容は以下の3点です。

  • コンプリメント:クライエントの長所や成功を肯定する
  • ホームワーク:観察課題や行動課題を提案する
  • ブリッジ:課題が目標達成にどうつながるかを説明する

こうしたフィードバックは、クライエントの「自分はできている」感覚を育み、行動変化を加速させます。

事例
「子どもに怒りすぎてしまう」と悩む母親に対して、セッションの終盤に「昨日は怒らずに声をかけられた瞬間がありましたね」とフィードバックしました。さらに「それを1日1回意識する」という課題を伝えたところ、母親は「できている部分がある」と実感し、自己否定感が和らぎました。

子どもから大人まで活用できる応用事例と効果

ソリューション・フォーカスト・アプローチは、心理療法の枠を超えて広く応用されています。

  • 教育現場:不登校や学習支援、いじめへの対応
  • 家庭:子育て支援や親子関係の改善
  • ビジネス:チームマネジメントや人材育成

問題に焦点を当てるのではなく、解決と強みに注目する姿勢が自己肯定感を高め、短期間での成果にもつながります。

事例
企業のチームビルディング研修で導入された際、社員に「理想のチームが実現したら、どんな行動が見られますか?」と尋ねたところ、「互いの強みを認め合う」「困ったときに声をかけやすい」など具体的な回答が出ました。このやりとりをきっかけに、チーム内のコミュニケーションが活性化し、目標達成率が向上したという報告もあります。

まとめ

ソリューション・フォーカスト・アプローチは、クライエントの資源や強みに焦点を当て、未来志向で問題解決を促す心理療法です。
教育や家庭、ビジネスなど幅広い場面で応用可能であり、「できない自分」から「できる自分」へと変わるサポートを提供します。

心理カウンセラーを目指すあなたへ!【キャリカレ】で資格取得に挑戦

キャリカレアンバサダーのdaikiです。

今回は、私が心理カウンセラーの資格を取得する際に大変お世話になった「資格のキャリカレ」についてご紹介します。

私自身、心理カウンセラーとして活動する中で、専門知識を学ぶことの重要性を日々実感しています。

なぜ「資格のキャリカレ」がおすすめなの?

数ある通信講座の中から私がキャリカレを選んだ理由は、以下の3つです。

1. 初心者でも安心のカリキュラム 心理学の専門知識が全くない状態からでも、段階的に学べるように工夫された教材です。イラストや図解も豊富で、理解が深まります。

2. 資格取得まで徹底サポート 学習中の疑問点は、何度でも専属の講師に質問ができます。また、万が一不合格でも全額返金してくれる制度や、合格後の就職・転職サポートも充実しているため、安心して学びに集中できます。

3. 自分のペースで学べる 仕事や家事、育児で忙しい方でも、スマホ一つで学習できるのが魅力です。通勤時間や休憩時間など、スキマ時間を有効活用して学べます。

お得に学びを始める方法

今回、この記事を読んでくださった方限定で、お得にキャリカレの講座を始められる特別CPコードをご用意しました。

私のCPコードを利用すると、キャリカレのどの講座でも割引価格で受講できます。心理カウンセラー講座はもちろん、他にも様々なジャンルの資格取得を目指せます。

daikiのCPコード:【ambD96h

▼クーポンの適用方法はこちら
https://ccj-ambassador.com/info/67816/

▼キャリカレのWEBサイトはこちら
https://www.c-c-j.com/feature/introduction_discount/

※ハガキ申込価格とは、ハガキ・フリーダイヤル・FAX等、Webサイト(インターネット)以外からのお申し込みの際の、各種割引(受講生割引、紹介割引、WEB申込割引)等が適用されていない価格を指します。
※割引対象のコースはAコースのみです。

新しい自分への第一歩を踏み出そう

「心理学に興味がある」「新しいスキルを身につけたい」と思っている方は、ぜひこの機会に一歩踏み出してみませんか?

キャリカレは、あなたの「学びたい」気持ちを力強くサポートしてくれます。一緒に新しい自分へのチャレンジを始めましょう!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次