「他の誰かが着けるんだったら、僕が着けたい」——。
三笘薫と南野拓実がケガで離脱し、背番号8が宙に浮いたとき、久保建英は自ら手を挙げました。
その言葉には、チームの重心を担う覚悟が込められていたように感じます。
バルセロナの下部組織で育ち、レアル・マドリードを経て、いくつものローン移籍を乗り越え、レアル・ソシエダで本物の評価を掴んできた24歳。
2022年カタールW杯では、悔しさを味わいながらベンチ外でチームの敗退を見届けました。
あの経験が、今大会へ向かう久保建英を突き動かしているのかもしれません。
この記事では、久保建英のキャリア・プレースタイル・戦術的な役割を整理しながら、「なぜ彼が日本代表に欠かせない存在なのか」を一緒に考えていきたいと思います。
久保建英という選手を30秒でつかむ——プロフィールと現在地
名前・所属・背番号——基本データ一覧
【MF/FW】久保 建英(くぼ たけふさ/Takefusa KUBO)
| 項目 | 内容 |
| 生年月日 | 2001年6月4日(2026年6月時点:24歳) |
| 所属クラブ | レアル・ソシエダ(スペイン・ラ・リーガ)背番号14 |
| 代表背番号 | 8(2026年W杯) |
| ポジション | MF/FW(右シャドー、トップ下) |
| 利き足 | 左足 |
| 身長/体重 | 173cm/64kg(出典:AiScore) |
推定市場価値は、2026年3月時点でTransfermarktが約3,000万ユーロ(約54億円)と算出しています。
日本人選手の中では引き続きトップクラスの評価が続いています。
バルサから始まった軌跡——どんなキャリアを歩んできたのか
久保建英の名が日本中に知れ渡ったのは、まだ10歳に満たない頃のことでした。
FCバルセロナの下部組織「カンテラ」に加入し、スペインで技術の礎を築いています。
ただ、FIFAの規定により2015年に帰国することになりました。
FC東京U-15むさしを経てトップチームに所属し、2017年にはJ3で15歳5ヶ月という記録的な若さでデビューしています。
2019年、19歳でA代表デビューを果たし、同年6月にはレアル・マドリードへ完全移籍しました。
その後はマジョルカ・ビジャレアル・ヘタフェへのローン移籍を経験し、苦しい時期を過ごします。
転機となったのは2022年夏、レアル・ソシエダへの完全移籍でした。
「天才少年」からラ・リーガの主役へ——ソシエダで掴んだもの
2022-23シーズン、久保はラ・リーガで9ゴール4アシストを記録し、キャリアハイを更新しました。
クラブの年間最優秀選手に選ばれ、sofascoreの年間ラ・リーガベストイレブンにも名を連ねています。
2023-24シーズンは自身初のチャンピオンズリーグ出場を経験し、2023年9月にはラ・リーガ日本人初となる月間最優秀選手に選ばれました。
2025-26シーズンはハムストリングの負傷もあって出場試合数は限られましたが、それでも出場するたびにチームを動かす存在感を見せています。
2022年カタールW杯での悔しさが、今大会への原動力になっています
21歳で経験した「不完全燃焼」という記憶
2022年カタールワールドカップ、久保建英は21歳で初めてW杯のピッチに立ちました。
ドイツ戦とスペイン戦にスタメン出場しましたが、両試合とも前半での交代となっています。
スペイン戦後のインタビューでは「個人的にあのデキで代えられると思っていなかった」と悔しさを語っていました。
さらにスペイン戦後は体調不良で練習を欠席し、決勝トーナメント1回戦のクロアチア戦ではベンチ外となっています。
チームがPK戦の末に敗れる場面を、ピッチの外から見届けるしかありませんでした。
あの記憶が、今大会にかける思いを特別なものにしているのではないでしょうか。
カタールから4年間で積み上げた成長
第2次森保ジャパン(2023年3月以降)において、久保建英はチームで最も多くゴールに関与した選手のひとりとされています。
得点だけでなく、アシストを含めた「ゴール関与」という観点での貢献度が特に際立っています。
2025年3月のバーレーン戦では1ゴール1アシストの活躍で日本のW杯出場確定に貢献し、直後のインタビューでは「いまは試合に出られるようになった。
自分の幼稚さや幼さも抜けて、いい選手になったと思う」と語っています。
カタール大会からの4年間で積み重ねてきたものが、数字と言葉の両面に滲み出ています。
三笘・南野不在の中で自ら手を挙げた「8番」
今大会の日本代表は、三笘薫と南野拓実がケガで離脱するという状況の中で大会に臨みます。
南野が纏ってきた背番号8が宙に浮いたとき、久保建英は自ら手を挙げました。
「他の誰かが着けるんだったら、僕が着けたい」——これは久保本人が取材の場で語った言葉です。
過去にこの番号を背負ってきた選手には、中田英寿・松井大輔ら代表の名手たちがいます。
単なる番号の話ではなく、チームの重心を担う覚悟をそこに込めたように感じます。
3-4-2-1の中で久保建英が担う役割——なぜ代えがきかないのか
「右シャドー」というポジションが持つ戦術的な意味
森保監督が採用する3-4-2-1システムでは、久保建英は「右シャドー」として起用されることが多いです。
2トップ下の右側に位置し、攻撃の「つなぎ役」と「仕掛け役」を同時にこなす役割を担っています。
左利きの久保が右寄りのポジションでボールを受けると、自然と左足が外を向く角度になります。
相手ディフェンスから見れば、カットインなのかスルーパスなのか、ギリギリまで判断が難しい形になります。
右ウイングバックの伊東純也や堂安律との関係で「縦の関係が密になり、相手守備が間延びする」という戦術的な効果が生まれるとも指摘されています。
ゴール以外の貢献——「ピッチを動かす力」という視点
久保建英の価値は、ゴール数やアシスト数だけではなかなか語りきれません。
ボールコントロール、トランジションへの対応、そして局面の最終盤で突破口を作り出す創造性——これらは数字に現れにくいですが、チームの攻撃を機能させるために欠かせない部分です。
スペインメディアがレアル・ソシエダにとっての久保の重要性を「大打撃」という言葉で表現するのも、ゴール数だけではない「ピッチを動かす力」への評価の裏返しといえるでしょう。
海外メディアが注目する「久保建英」という存在
「日本はすでに恐ろしいチームだ」——スペインメディアのフエンテネブロ記者がこう評した文脈の中に、久保の名前は必ず登場します。
また、元バルセロナ監督のシャビ・エルナンデスは「久保がカンテラにいた頃からずっと追い続けている。
昔から好きな選手だ」と語っています。
日本国内だけでなく、世界のサッカー関係者の目が久保建英という選手に向いています。
W杯2026の対戦カードと久保建英への注目ポイント
グループリーグ3試合の日程と見どころ
日本のグループリーグの対戦相手はオランダ・チュニジア・スウェーデンです。
(出典:フットボールチャンネル 2026年5月)
日程(日本時間)は以下のとおりです。
- 6月15日(月)午前5時キックオフ VS オランダ
- 6月21日(日)午後1時キックオフ VS チュニジア
- 6月26日(金)午前8時キックオフ VS スウェーデン
オランダ戦では、世界トップクラスの組織的な守備と久保の個人技がぶつかる場面が期待されます。
左足の角度と体の使い方で相手の重心をずらし、わずかなスペースへパスを通す瞬間があれば、それが久保らしさが出たプレーといえるでしょう。
試合中に気づくと面白くなる「久保の見方」3つのポイント
久保建英の試合をより楽しむために、ちょっと意識してみてほしいポイントがあります。
① ボールを受ける前の動き(オフ・ザ・ボール)
久保はボールを受ける前の一歩が特徴的です。
マークをかいくぐるための方向転換は、止まって見ていると見落としやすいので、ぜひ意識してみてください。
② 左足で持ったときの「ため」の長さ
カットイン・スルーパス・バックパスをギリギリまで選ばない間合いの取り方が、他の選手と少し違います。
相手を引きつけながら時間を使う感覚は、見ていてとても面白い部分です。
③ 守備での献身
ゴール・アシストには表れない守備への貢献は、久保の評価を語るうえで見落とされやすい部分です。
戦術理解の高さと守備の献身性は、森保監督が久保を信頼し続ける理由のひとつとされています。
W杯をリアルタイムで楽しむなら——DAZNという選択肢
W杯2026の試合をリアルタイムで追いたいなら、DAZNが選択肢のひとつとして挙げられます。
久保が所属するレアル・ソシエダのラ・リーガも配信されているので、「代表だけでなくクラブも追いたい」という方にとっては、まとめて視聴できる点が魅力です。
👇 DAZNの詳細・登録はこちら
まとめ——背番号8が刻む、日本サッカーの新しい1ページ
カタールの悔しさがあったから、今がある
久保建英は2001年生まれの24歳(2026年6月時点)。
バルセロナの下部組織から始まり、レアル・マドリードを経て、ローン移籍の苦労期を抜け、レアル・ソシエダで本物の評価を掴んできました。
カタールW杯では21歳で悔しさを味わいました。
体調不良でベンチ外となり、日本がクロアチアに敗れる瞬間をスタンドから見ることになりました。
あの経験があったからこそ、今の久保建英がいるのかもしれません。
三笘・南野不在でも前を向く姿
三笘薫と南野拓実が不在の状況でも、久保は「他の誰かが着けるんだったら、僕が着けたい」と8番を纏いました。
勝ちにいく意志を言葉と行動で示した姿は、チームにとって大きな支えになっているはずです。
今こそ久保建英を見るべき理由
「日本代表がワールドカップ優勝を目指すなら、まだ足りないものがある」——これは久保自身がW杯出場確定後に語った言葉です。
優勝を本気で目指す姿勢を、久保は言葉でも行動でも示し続けています。
背番号8が北中米のピッチで輝く瞬間を、一緒に楽しみにしていきましょう。











コメント